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快適に働ける関係性

 周囲の人間の支えということであれば、モラル・ハラスメントの場合、実を言うと、家族や友人の支え以上に、職場の人間の支えがあることが望ましい。だが、この支えはなかなか得ることが難しい。モラル・ハラスメントが「変質的な」人間によって行われていれば、「火のないところに煙は立たない」式の噂が広まり、被害者に対する同情は集まらないからである。また、被害者が本人に責任のないことで攻撃されているとわかれば、なおのこと、周囲の人々は被害者をかばいにくくなる。責任のないことで攻撃されるのであれば、下手にかばって、今度は自分が標的にされたらかなわないからである。自分以外の人間が標的になってくれたのは、むしろ喜ぶべきことなのだ。というわけで、被害者に対して行われている行為が不当だと感じていても、自分の職を守るために、つい被害者から距離をとってしまうのである。
 だが、私のもとに相談に訪れた被害者たちは口をそろえてこう言う。「どんな短い言葉でもいい。ほんのちょっぴり励ましてくれれば、それが何よりの助けになる」と・・・。これはうなずける。というのも、モラル・ハラスメントの状況でいちばん辛いのは、ひとりぼっちにされてしまうことだからである。P328「第12章モラル・ハラスメントに関わる人々」「モラル・ハラスメントに抵抗するための要素」)
 
 社員のモチベーションをつくる要素として、給与の多寡、労働時間の多寡、休暇の取りやすさなどの労働条件が大きなものであることは言うまでもない。しかしそれ以上に、社員のモチベーションを高めるためには、快適に働ける関係性が作られることが大切だ。その場合の関係性とは、それぞれの社員が相互に支え合う関係になることである。それは、社員間の人間関係が良好なことと同意だと私には思える。
この引用文では、モラル・ハラスメントの被害に合った場合に、ほかの社員のなぐさめ、励ましによって救済されることが多いと述べられている。しかしこの社員間の良好な人間関係というものは、モラル・ハラスメントを被った場合だけでなく、いかなる職場の場面でも必要なことだと考えられる。その結果、社員のモチベーションは高まり、生産性も上がる。
「人間中心の職場作り」をするために、管理職はもちろん、すべての社員がそのことを念頭において働きたいものである。それぞれの社員が相互に支え合う関係性を構築したいものである。ここからは、その良好な関係性を構築するための働き方、管理の仕方、制度のあり方を考えていきたい。
 
 

at 13:35, 砂田好正, 人間中心の職場作り

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