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加害者の台頭

さて、現在のように仕事の世界で生き残る条件がだんだん厳しくなってくると、ことの善悪はともかく、企業のなかではある種の選別のシステムが働いて、「自己愛的な変質者」が組織の重要なポストに就くようになる。というのも、この人たちは冷たく、計算高く、情けというものを知らないので、人間的な感情のしがらみにはとらわれずに、合理的な選択を行うことができるからである。したがって、ある意味からすれば、企業でも官公庁でも、まっすぐにトップを目指せる人々なのだ。いや、これは単に能力だけの問題ではない。この人たちが社内で重要なポストに就けるのは、人を惹きつけ、支配することを知っているからである。たとえば、上下関係を使って部下を巧みに利用し、そこから得た利益を全部自分のものにする――そういったことに長けているからだ。「権力」というものが存在する、ほかのあらゆるところと同じように、企業というところは「自己愛的な変質者」を引き寄せる。そして、また、彼らのために広く場所をあけて待っている。だが、「自己愛的な変質者」たちが危険であるのは、「変質的な」行為を行うという理由からだけではない。まわりにい
る人々を自分に惹きつけ、集団全体を「変質的な」ものへと導く力を持っているからである。私たちは、このことを肝に銘じておく必要がある。P393「第12章モラル・ハラスメントに関わる人々」「純然たるモラル・ハラスメント」)
 
 職場では、がむしゃらに声を大にして自己主張をする人物のほうが上位の権力者になりやすいと考えられる。これは、私の価値観で言えば困ったことなのであるが、そういう傾向を否定できない。この引用文からはこの私の考えと同様な傾向が指摘されていると思われる。パワハラ行為を働く「自己愛的な変質者」のほうが、上位の権力者になりやすい傾向を、職場という場ではもちやすいのである。
 ここまで、パワハラ行為の加害者について、引用文にそって考えてきた。パワハラ行為というものを加害者の立場で考えてみることは、パワハラ行為問題の解決の一助になるものと思われる。次節からは、被害者の立場から、パワハラ行為を考えてみたいと思う。
 
 
 

at 20:30, 砂田好正, パワハラが横行する職場

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