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パワハラ行為の実相/由覆悗旅況發隼拉

 ここからは、『モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする』から引用しながら、それにそって私なりの解説を加えていくことになる。そのような形式を採用するのは、同書がパワハラ(モラハラ)行為をテーマにした、優れて名著になり得ていると思われるからである。
 同書の優れていることの一つは、職場にいる人間はパワハラの加害者にも、被害者にもなり得るということを指摘している点である。そのうえで、加害者と被害者に分けて論述している点が優れていることの一つである。まずはパワハラを加害者に焦点を当てて考えていくことにしよう。

 モラル・ハラスメントが行われる時、被害者の「仕事」が標的にされることはめったにない(それは仕事の出来不出来とも関係がない)。相手を傷つけようと加害者が意識しているかどうかはともかく、「仕事」ではなく「人格」が攻撃されるのである。このため、たとえ加害者が複数だったとしても、攻撃は個人的な形をとる。
 この場合、加害者の目的は相手を支配することにある。したがって、まず何よりも相手の弱点を
攻撃して、自信を失わせようとするのである。そういったことから、加害者は相手が容易に変えることのできない性格や習慣を非難する。また、仕事について何か言う時も、「これこれこうだから、きみの仕事はいけない」と具体的に指摘するのではなく、「おまえは駄目だ」と人格を攻撃する形で言う。そこには問題を解決しようとか、対立を調整しようといった意思はない。あるのは相手を力ずくでねじ伏せようという気持ちだけだ。そして、その目的は相手が服従したところで達成される。
(中略)
 モラル・ハラスメントの目的は相手を心理的に不安な状態に追いこんで、逆らうことができない
ようにすることである。そのためには、対等な関係ではなく、支配と服従の関係ができていることが望ましい。そうすれば、戦う前に相手は鎧(よろい)をはずしているからである。そういったことから――加害者は意識しているかどうかは別にして、純粋に仕事のことで相手を非難したりはしない。それよりも、相手が痛みを感じる個人的な事柄を攻撃するのである。[P77〜78「第2章モラル・ハラスメントであるもの」「仕事を批判するのではなく人格を攻撃する」]

 この引用箇所で指摘されているように、加害者のパワハラ行為は対象者の弱点につけ込む行為である。しかも対象者の傷つき方の大きい弱点につけ込む行為である。そのため、仕事そのものの能力の無さにつけ込むよりも、対象者の人格の弱点につけ込むことが多い。職場での人々は完璧な人格を保持しているなどということはない。人格としては弱点を多く保持している存在だ。加害者はそこにつけ込んで、対象者を傷つけようとするのである。
 同書によると、パワハラ行為は、加害者が被害者を支配し、服従させる目的で行われるという。この場合の「支配する」とは、被害者を傷つけ、被害者から正当な判断能力を奪い、自分の思い通りに被害者を捻じ曲げるということである。パワハラ行為は、多くの場合意識して、そうした恐ろしい目的を保持しているのである。被害者を傷つけ、破壊し、支配し、服従させることを目的として、人格の弱点を攻撃するのである。

at 16:50, 砂田好正, パワハラが横行する職場

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