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第三者としての仲介者

  再掲になるが、この第3章「パワハラの横行する職場」を書くために、下記の2冊の本を読んだ。これらは、私には最上の本に感じられた。パワハラ(モラハラ)について興味のある人には、ぜひ一読をお勧めしたい。この私の文章に多大な影響を与えている2冊の本から引用したり、示唆を得て書いたりしているのが、この文章である。
『モラル・ハラスメント――人を傷つけずにはいられない』マリー=フランス・イルゴイエンヌ(フランスにフランスの女性精神科医)著、高野優・訳(19991220日発行 紀伊國屋書店)
『モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする』前書と同じ著・訳者(2003年2月17日発行 紀伊國屋書店発行)
 
  この本の中でも強調されていることなのだが、加害者からパワハラを受けている被害者にとって、第三者である仲介者に話す、相談するということがとても大切なのである。話し、相談するだけで安心することができ、さらにアドバイスを受けることによって、解決に近づくことも多くあるのだ。パワハラの問題解決には、仲介者への相談が不可欠なのである。
では、この場合の仲介者とは、どのような機関、人物であろうか。△梁茖隠馨呂鮖温佑砲靴覆ら、私なりに考えてみた。概ね、次のような機関、人物が考えられる。
※内部の仲介者
 ・社内にある委員会
  ・(社内にある)労働組合
  ・(社内の)産業医
  ・(直接の加害者でない)上司
 ・(直接の加害者でない)同僚
※外部の仲介者
 ・一般医
 ・精神科医およびセラピスト
  ・労働基準監督署
  ・弁護士
  ・支援団体(労働組合やNPO
  ・会社のコンサルタント
  ・社外の友人
 ・家族
 
 これらの機関、人物が、被害者にとって相談したいと考える、第三者としての仲介者である。パワハラを受けた被害者は、仲介者に相談しづらいという性質を、パワハラ問題は保持している。しかしその一方で、パワハラ問題を当事者同士で解決することは非常に難しい。そこで、第三者としての仲介者がどうしても必要であり、上記の機関、人物に相談することになるケースも多い。
 ここで私は「しかし」という注釈を付けて、次の項に進むことにしよう。「しかし」、ここにあげた機関、人物は、パワハラについての相談を被害者から受けた場合、果たして解決するノウハウを保持しているのか、と疑問に思うのだ。これらの仲介者に相談することで、解決する場合もあるとは思う。しかし一方で、現在の日本において、特にパワハラの問題については、問題の解決にならないケースが非常に多いのではないだろうか。パワハラの被害者は、仲介者への相談を勧められるのだろうが、解決されないことも多くあると思うのだ。
 

at 11:13, 砂田好正, パワハラが横行する職場

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