<< 主体的な思考を念頭に | main | 第三者としての仲介者 >>

判定・断定の難しさ

  再度、厚生労働省に設置された「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」(2012年3月発表)による、「職場のパワハラの種類」をここに掲示する。
)醜圈障害(身体的な攻撃)
強迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
3嵶ァγ膣岾阿掘μ技襦平祐峇愀犬らの切り離し)
ざ般馨緻世蕕に不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
ザ般馨紊旅舁性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや、仕事を与えないこと(過小な要求)
私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)
 
 ここに示されたパワハラの種類において、◆銑Δ呂い困譴眄鎖静暴力によるパワハラだと言ってよい。ところで私は、,凌搬療暴力はパワハラとして判定・断定しやすい、とこの章で述べた。一方、◆銑Δ寮鎖静暴力によるパワハラは、パワハラとして判定・断定しづらいことを特徴としているのではないだろうか。
 ここで私は、私自身が大学生であった20歳台の前半に、サークルの数名から精神的暴力によるパワハラ(モラハラと呼ぶべきかもしれない)を受けたのではないか、という疑いを持っていることを告白したい。65歳になる現在の私は、どのような精神的暴力であったかについて、記憶があいまいである。だから、その私が受けたと思われる精神的暴力を、具体的に書くことを差し控えたい。具体的に書きづらいのである。
  ただ私はそのころ、精神的に傷つく体験をした。そこから回復するには、その後の長時間の努力を必要とした。そのパワハラ(モラハラ)は、元々傷つきやすい性質を保持している私が、単に人間関係に傷ついただけかもしれない。明確ではないのだが、パワハラ(モラハラ)まがいのことがあったと思っているのである。いまとなってはそれがパワハラ(モラハラ)であり、他者からの精神的暴力だった、と判定・断定することはできない。
 そもそも◆銑Δ里茲Δ弊鎖静暴力によるパワハラは、そうだと判定・断定することが難しいのではないか。たとえば△涼罎砲△襦屬劼匹に集澄廚砲靴討癲⊆分を奮起させるために言った「愛のムチ」、「激励」と取れないこともない。「愛情から発言されたもの」と解釈することもできる。い痢峅畭腓紛般馨紊陵弋瓠廚あっても、指示を受けた自分を評価している結果だ、と解釈できないこともない。いずれも精神的に傷ついたという事実はあったとしても、それが精神的暴力であり、パワハラだと判定・断定することは非常に難しい。

  パワハラをテーマにした裁判においてはさらに難しいはずだ。身体的暴力とは違い、精神的暴力によるパワハラは、その暴力としての発言や指示の動機は、いずれも抽象的なものである。被害者が説明しづらいものである。そのため、裁判による判断を難しいものにしている。最近では被害者が勝訴する判決も多くなっているようだ。しかし、被害者が告訴するまでに持っていくのは難しいし、裁判所に違法性を判定・断定してもらうことはさらに難しい。

   精神的暴力によるパワハラは、その判定・断定が難しいという性格を持っている。そのことが、「職場に横行するパワハラ」という問題を抽出し、解決することをより一層、困難なものにしている。
 

at 13:47, 砂田好正, パワハラが横行する職場

comments(0), trackbacks(0), - -

comment









trackback
url:http://blog1.wiselink.biz/trackback/28